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さよなら人生。

第4章 過ち

三人家族になってからは
生活は苦しい。精神状態は悪い。
そんな日々が続いた。

わたしは相変わらずリストカット。
誰も見てくれない。誰も助けてくれない。
でもきっと誰かが助けてくれる。
どうしてそんなこと思ったんだろう。

友達との連絡もとらなくなって
わたしはネットで友達を作るようになった


顔が見えなくても仲良くなれる。
同じ境遇の人がいる。
会ったことがなくても人を
好きになれた。
文章だけで告白して付き合ってた。
うまくいった事なんてなかったけど
幸せだった事もあった。

ただ、側にいてくれると思うと
離れていく不安に駆られた。
どうせ居なくなってしまうんだろう。
そうなるとやっぱり傷が増えた。
最初は跡も残らなかった傷は
どんどん深くなって消えなかった。
ケロイドだらけの腕はそれはもう
見ていられなかった。
けど安心した。

血を見て安心する。とか
生きてるって感じる。とか
リストカットの理由は人それぞれだけど
わたしは今考えるとよくわからない。
でもむしゃくしゃした時は
その分自分を傷つけた。
人を傷つけた分自分を傷つけた。
無茶苦茶だ。

人の辛さや傷なんてものは
理解できないものだ。

年数が経つと傷がどんどん薄くなって
リストカットは止めてても
不安になった。

これが消えたら痛い思いも
辛い過去も全部なかった事になって
今うまくいかないことに言い訳が
出来なくなるからなのかもしれない。
どうしようもないね。


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