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彼はアイドル

第4章 急接近

大通りを抜け、辺りは暗い一本道になった


由紀はここの道が好きじゃなかった

電柱が遠感覚に並んでいて人が歩いてる気配を感じられない

この前、恐怖の道スペシャルでここが取りあげられていた

由紀は思い出しただけで冷や汗をかいた

早く帰ろうと先程より歩調を早くして歩くと、それに合わせた別の足音が聞こえてきた


…まさか私つけられてる?
由紀はふとそう思った

一旦立ち止まって周りを見渡した

だけど、暗くて何も見えないせいか人の気配もよくわからなかった


由紀は再び歩き始めた

これは気のせいじゃないんだ、というほど足音が大きく聞こえた

由紀の目に自然と涙が出てくる


怖い



誰か、たすけて

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