Perfect Romance
第8章 幸せのカタチ
送ってから1分もしないうちに
メールじゃなくて、相葉さんから着信が入った
「…はい」
『にの?どうしたの!?何かあったの?!』
相葉さんが、いきなり捲し立てた
「へ?」
『だって、にのから会いたいなんて初めてだからさ。…何かあったのかもって』
" だから声聞きたくて電話にしたんだよ? "
サラッとこう言う事を言えるって
本当、凄いと思う
「何もないよ…なきゃ、メールしちゃダメなのかよ」
我ながら、可愛いげのないムカつく返事
普通なら
呆れて通話を切られたっておかしくないのに
『そんな事、あるはずないでしょ?嬉しいよ、すごく』
ふふ、と笑った相葉さんは
『ごめんね。いつも俺からだから、何かあったのかと心配になっちゃった』
優しく、宥めるように言葉を繋げた
「…何か、飲みたいなって思ったから…」
気の効いた誘い方は分からない
だから
これが精一杯の
俺からのデートのお誘い
『…ごめん!明日、夕方の訪問があって。…時間が読めない』
だけど
相葉さんからの返事はちょっと嬉しくなくて
「そっか。ならいいや」
寂しい、ってのを悟られたくなくて
…さっさと通話を終らせようとしたら
『にの!待って!俺、ダメなんて言ってないってばっ』
慌てたように
相葉さんが大きな声を上げた
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