Perfect Romance
第17章 新たな決意
「…分かった」
渋々ではあるけど、相葉さんが了承するのを確認して通話を終えると
俺はタクシーの座席に背中を深く凭れ掛けさせた
…結局、母さんには何も話せてはいない
まあ、話せる状態ではなかったけど
明日目が覚めたら、間違いなくヒステリックな電話が来る気がする
親父がどこまでそれを止められるか分からないけど
帰り際、親父が
「何とかするから、お前は電話には出なくていい」
と、言った言葉に甘えようと思う
でないと
…俺もやっぱりあの声を聞かされるのはキツイ
それに
その頃には相葉さんちにいるだろうから、聞かせたくないのもあるし
一緒にいる時は忘れていたい
そして
間に合った特急電車に滑り込めた俺は
“今、電車乗れた“
と相葉さんにLINEし、音を消してスマホをカバンに押し込んだ
その後すぐに居眠りしてしまった為に、相葉さんからの返信には全く気付かなかった
そうだよね
…相葉さんがおとなしく、家で待つわけないよね
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