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キラキラ

第4章 タイセツ

油断した。

気を抜いてた唇は、あっという間に深く塞がれ、
てめー、今の今まで寝てただろーがっ!と、つっこみたくなるような、キスをされた。

「……んんっ……」

チュッと音をたてて唇を離される。
潤が覚醒しきれてない目で、俺を見て笑んだ。

「……朝から襲ってほしいの?」

「……ぶわーか……違うっつの……」
 
焦って、顔を背ける。

…このタイミングで、なんで起きるかな……

恥ずかしくて、どんな顔したらいいのか分からない。
しばらく、視線をはずしてると、潤が、ぎゅっと俺を抱き締めて、おはようと囁いた。

「……おはよう」

チラリと潤を見あげると、潤の濡れた唇が、艶めいてて、ぞくっとした。
起き抜けのぼんやりした顔とのギャップがなんともいえない。

「翔くんから、おはようのキスしてくれたし、今日は、いいことありそう……」

潤が、目をこすりながら、にやりと笑う。

いちいち可愛いことを言うなっての。

俺は、赤い顔をさとられないように、うつむき加減になり、潤の胸に、頭を寄せた。

温かくて、いい匂い。

潤が、まわした手で俺の背中をさすってくれるのも気持ちいい。

嵐の年長者として、外で常に気を張り、戦い続けてるからか、こうやって守られるような場に自分の身をおくことが、不思議だけど、すごく心地よかった。

「……翔くん…寝た?」

「あ……」

うとうとしかけた。
笑いを含んだ潤の声音で、現実に引き戻される。

「起きなきゃね。翔くんは、今日は何時入?」

「……俺はMステだけ。リハに、間に合えば」

「そう」

潤は、うーん、、と考えをめぐらしてる。

「おまえは?それ以外もあったっけ?」


「午前にライブの打ち合わせが入ってるんだよね……。よし、昼に一回帰ってくるから待ってて。一緒に行こ」

「いや、いいよ…」

なんで、わざわざそんなタイトなスケジュールにするんだか。
俺は、俺で勝手に出ていくし。

「……だって。翔くん動ける? 昨日の晩、全然だったろ?」

「大丈夫」

言って、潤の腕の中から身を離し、起き上がろうと肩肘をついて、信じられない痛みに、うめいて、ベッドに逆戻りしてしまった。

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