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第10章 wait a minutes,please? N×A
N side
相葉さんからの返事は、
『了解!何か食べるもの持っていこうか?』
『いや、大丈夫だよ。』
『そっか♪ じゃあ家を出る前に、
また連絡するからね(^_^)』
相葉さんらしい文章に、
思わず笑みがこぼれた。
だって…。どんな顔でこのメールを
打ったのかが想像出来るくらい、
素直で真っ直ぐな文なんだもん。
俺の事が、本当に好きなんだなって。
そんな相葉さんの誕生日。
手料理の1つでも作ろうと思って、
材料を買い込んでおいた。
もちろん、誕生日ケーキも。
告白をされたその日に、
予約しておいたんだ。
だから、その頃から気持ちは決まってる。
やっと言えるんだよ。
俺も同じ気持ちなんだよって。
「さっ、作りますか。」
作るのは、クリームシチューのポットパイと
チキンのソテー。
上手く出来るか自信はないけど、
でもせっかくなら美味しいものを食べて
貰いたいから。
人にこんなに尽くすようなタイプではない。
不思議だよな、恋って。
すっかり俺を変えてしまうんだから。
そんな俺もいいんじゃないかって
思わせてくれるんだから。
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