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sugar-holic2

第6章 想いの深さ

「俺なら仕事先だけじゃなく、会えるなら会いたいけどな」

こういう言葉を真面目な顔で言わないでよ。

まるで『私に会いたい』って言われてるみたいで…。

とくん、と心臓が鳴った。

「亮くんの彼女は幸せだね」

すると、亮くんは薄く微笑んで身を起こすと

「俺よりも梢ちゃんの彼氏が、でしょ?」

「え?」

「梢ちゃんにそこまで思われてて。想いの深さが違うよなぁ」

そう…かなぁ?

倉田くんが幸せそうなんて、考えたこともないからよく分からないよ。

それよりも気になるのは、亮くんの言い方。

違うって…誰と比べて『違う』の?

「あの…」

「ねぇ、梢ちゃん」

聞こうと思った言葉は、亮くんに遮られた。

「梢ちゃんも幸せ?」

「え…どうして…?」

「ん?何となく」

何となくで聞かれるには深すぎる質問だよ。

上手く答えられなくて考えてしまうと、亮くんが小さく笑って

「じゃあさ、彼氏さんを休ませるためにも、俺の提案に乗らない?」

「提案って?」

聞き返した私に、亮くんがニヤリと笑った。

「梢ちゃん、付き合ってよ」

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