ビタミン剤
第8章 食物連鎖
「リーダーのはさ
ボケだってさ、ボケの花。」
「なにそれ?ウソだぁ!
そんな花ホントにあんの?」
「マジ、ヤバいでしょ
俺さ、こんな花の名前が在ること
知らなかったよ。」
「俺も俺も。だったらさぁ
オバカの花とかもあるのかな?」
「やめなさいよ!
嵐のメンバーの中にボケの花と
バカの花がいてるってイヤ過ぎだわ」
「しっかし、上手いもんだね
リーダーにぴったり過ぎでしょ
ね、翔さんっ」
「いい加減にしろよ、みんな
智くんに失礼だろ。
あれ、智くん?
おわぁ、もしかして泣いてる?」
助け船を出すタイミングが遅れた。
智くんが雑誌を手にしながら
ぽろぽろぽろぽろ涙を零して
とうとう声まで上げて本格的に
泣き出してしまう。
3人はバツが悪そうに顔を
見合わせて、口々に謝ってるけど
智くんにはその声が届かないみたいで
子供みたいに泣きじゃくってる。
いよいよ困り果てた3人が
俺にヘルプの視線を送ってきた。