ビタミン剤
第23章 ホットミルク
「…うん、うん…翔くん…
俺も、ずっと好きだった。翔くんのことが好き。
いっぱい…俺のこと…愛して」
「愛してやるよ、潤。
ずいぶんオアズケ喰らわされたからな
その分、毎晩寝不足になるくらいに
抱きつぶしてやるから覚悟しとけよ
俺の愛がどれほどか思い知らせてやるよ。
疲れ果ててクタクタになって俺の腕の中で
深い眠りに誘ってやるからな。」
「うん、翔くん
ホットミルクごちそうさま。
すっごく美味しかった」
「ああ、
こんどからおまえが俺に飲ませてくれない
とな、潤。」
「翔くんに、俺が?」
「そ、特製の潤度100パーセントの
搾りたてのホットなミルク、よろしくな」
「…なっ…っもう、俺っ寝るから」
「俺にはウイスキーは必要ないぜ
潤のミルクだけで充分に酔えるからな。」
翔くんの胸に抱かれて
まるで子守り唄でも聞かせてくれてる
みたいな穏やかな鼓動が耳に伝って
すぐに眠りに誘われていった。