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えっちの経験値

第10章 笹野大輔の事情①

夕方4時50分の中野駅北口。

……居た。

名門お嬢様学校の制服を着て
佇む結城咲良が。

「こりゃ驚いた。ホントに来るとはな」
「こっちこそ驚きですよ」
「また俺の真似か。ボキャブラリー乏しいな」
「ですね。財布の中身も乏しいので
奢ってくださいね」

元カノの苗字まで真似てるように思えてくる。

『佐倉』と『咲良』

「結城は貧乏だもんな」
「それはお互い様でしょ」

結城咲良を『さくら』と呼ぶことは
有り得ないだろ。

美穂とダブる。

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