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えっちの経験値

第1章 好きになってもいいですか?

高校三年一学期始業式前の教室は
ざわついていた。

「今日から新任が来るって知ってる?」
「聞いた、聞いたッ。男だよね?お・と・こ」
「私さっき見掛けたよッ」
「えぇッ!!!どんな感じだった?」
「草食系の爽やかで真面目な感じだった」
「そんなのどうだっていいから顔は?」
「雰囲気イケメンかな。横顔しか見てないし」
「うちらが不真面目に教育しちゃおっか」
「女子高の怖さ教えたるわ」

かの有名な御嬢様学校の裏側は
所詮こんなもんである。

この私たちのグループは特に酷い。

ちなみに私はこの手の話には参加しない。

気取っているわけではなく奥手なだけ。

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