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じぶん克服日誌

第23章 かわいい子


同年代の子たちに比べると
幼い妹は、

本人なりに毎日を充実させている。


欠陥のある私や姉に似ず、
まっすぐいい子に育ってくれた。

ペースはもちろんあるけど
頑なにはこだわらないから、
周りに合わせることもできる。

普段はハンディキャップなんて感じさせない。



けど、やっぱり「幼い」のだなと
思う瞬間はあって。


我慢しいな妹は
あえて甘えてくるときは別にして
つらいのを限界まで耐えてしまう。

その我慢のタンクが一杯になって、
感情のやり場がわからず
どうにもこうにもならなくなったら、


涙腺が決壊する。




ほんの少しのことで
わんわん声を上げて泣く。


それが、
妹なりのストレス発散法なのだと思う。





いまの私のことも、
たぶん全部は理解できてないけど

なんとなく感じ取っていて、

「お姉ちゃん大丈夫?」と
心配してくれる。




かわいい子。

守ってあげたい子。



生きることを止めそうになったとき、
自分が消える怖さを
思い出させてくれた子。



この世にあるあらゆる穢れたものを、
どうか知らずに生きてほしいと
願ってしまう子。



私の大切な、たいせつな妹。


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