テキストサイズ

文車に乗せた

第4章 帳

一樹を、私は「いちくん」と呼んでいた。

いちくん、いちくん…うなされているかのように、私はずっと、一樹の名前を呼ぶ。
一瞬、一樹の吐息が強く聴こえて、私はますます官能に溺れる。

テレフォンセックスなんて、傍から見たら滑稽で仕方ないモノなのに。
なのに、なんて幸せなんだろう…?
なんて、キモチイイのだろう…?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ