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Christmas短編集

第3章 ささやかな幸せ

「何食いたい? おごるよ」

「え? いいの!? じゃ、一階行こ!」

 笑顔で直樹の手を引く。

「そんな急がなくても」

 なんて言いながらも直樹はついて来る。一階でサセボバーガーを買って食べる。

「おいしー!」

 同時に言う。顔を見あわせ笑いあった。

 食べ終わると普段、中々行くことのない高級な服屋を見てまわる。見ているだけで幸せな気分になる。




 午後三時、おやつの時間。石の上でコネコネするアイスクリーム屋に行く。二十五分並び、チーズケーキとオレオクッキーという組み合わせのアイスクリームをやっと手に入れる。

「直樹は?」

「俺は有希のもらう。甘いの苦手なんだ」

 直樹はそう言うと、私のアイスをパクッと一口食べた。

「ありがとう」

 アイスより甘い直樹の笑顔に私はドキドキする。

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