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Best name ~ 追憶 ~

第6章 家族に・・・紹介します

『わぁ…そのニンジン

どうやって切るんですか?』




『うふふ…簡単よ♪

こうやって・・・』




一緒に実家に行けば
アイルはオレの母と
料理したり・・・





『ん・・・こう、ですか?』





『上手、上手♪

のみ込みが早いわねアイルちゃん』





『キレイ…彩りも

見栄えも全然変わりますね』





『ふふ・・・女の子は違うわね♪
男共はお腹に入れば何でもおんなじ(笑)

ひと手間、ふた手間しても
だぁれも目もくれないもの

~~ぁ、やだ…いけない
お醤油切らしちゃったわ…~』



『・・・』





『ケイゴ~~?悪いけど
お醤油買ってきてくれる~~???』




『えー…俺~~?
俺、当直明け~・・・リョウキ行けよ』



『はぁ?!…実家住まいなんだから
兄貴がいけよ』



なんて軽く揉めてるとさ



ガサゴソ




『おばさま?…良かったらこれ』




アイルがバックから
醤油のボトルを取り出して差し出す



『・・・?????』× 滝川家4人





『ぇ・・・でもこれ、アイルちゃんが…』




『特売だったから、ふたつ買ったんです

どうぞ、使って下さい』






『~なんで…わざわざ荷物になる醤油なんか

買ってんのかと思ったぜ』



アイルは来る途中スーパーに寄って
荷物になるから帰りにしろって言ったのに
何してんだ?と思いきや…



『ん~…この間来たとき
私がお醤油使ったから…
もしかして、そろそろ…って。

持って帰るのは重いから
ひとつ下ろさせて下さいおばさま(笑)』





『・・・』



ニコリと微笑むアイルに・・・






ポカーーーーン・・・









アイルのさりげない気遣いに

驚きを隠せなかったのは

もちろんオレだけではないぜ?







こんな風に

当たり前みたいに…自然に

オレの家族と打ち解けてくれるアイルに

オレはすっかり安心して

既に甘えきっていたように思うんだ

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