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Best name ~ 追憶 ~

第9章 本当の姿・・・



〃『リョウキ?…なんかあったのか?』〃







『なんかって・・・?』








ケイゴから電話があったのは

休日の昼前のことだ








〃『なんかあったのか…〃お前ら〃…』〃







『別になんもねぇけど・・・』







兄貴が何を言ってるのか
本気でわからなかった









〃『妹チャン……』〃







『アイルがなに?』



その言葉に思わず反応する







〃『うちに…来てんだけどさ』〃







『あぁ……実家(うち)だったか・・・』










〃なんだ、いつもの事じゃねぇか〃




…なんて

最近にしたら、そんな風に思うのが

本当のところだった







そうそう…アイルのやつ

オレが起きたときには
もう家にいなかったんだ





今日は少し・・・
アイルと話したいこともあったし

久々にゆっくり出来そうな休みだから
空けておいてくれ、って

言ったばっかだったのにな・・・昨日






〃ごめん、出掛けてくる〃





アイルからはメールが入っていた





まぁ、用事があるなら仕方ないし

地元の友達と再会したりして
喜んでいたばかりだったから

また約束でもしたのかもしれない
あまり夜遅くならなきゃ
オレとしては別に問題はないし?


少しばかり遅い〃遊び盛り〃が
アイルに訪れたってオレは
逆に良いことだと思うしな






・・・って



だからオレは〃おとーさん〃かっつーの(笑)









〃珍しく早起きでどこにいくの?(笑)
まぁ、あまり遅くなるなよ♪〃




オレはメールを返して
特に気にせずにいた




行き先も言わず・・・返信もないし

既読もつかないから

ちと引っかかりはしたけどな






ケイゴから電話が来たのは
そんなタイミングだった

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