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「あの……呼んでますけど……開けます？」

運転手が私の方へ振り向き声を掛ける。

「トモちゃんッ！！！俺だよッ！！！」

窓に目をやると……

目深くニット帽を被り
マスクをしている松潤。

「開けてくださいッ！！！」

車内だというのに大声を張り上げる私。

後部座席のドアが開くと
松潤は滑るように私の隣に乗車した。

「運転手さん。行き先を変更してください」

松潤は自宅のマンションを運転手に告げた。