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もし嵐が一般女性と普通の恋愛をしたら

第26章 F

「それで……私の弟というのは……」

真実を知りたい桃子は
誰に問うわけでもなく呟いた。

その問いとも呟きとも取れぬ
独り言に付き合うのは他ならぬF。

「愛之助さんと仲睦まじく暮らしている
そうよ。今年の春から小学生……
だったわよね?宮本花音さん」
「でもママの大きいお腹を見たことが
ありません」

花音を問うも答えたのは桃子。

「桃子さん。小学生の頃に父親方の実家で
一年ほど暮らしたことがあったでしょう」
「……はい。四年生の時に……ぁッ……」
「お気付きのようね。桃子さんの知らない所で
桃子さんの父親ではない男の子供を身籠り
生んでしまったのよ。隠し子という条件付きで
やむ無くね。それだけ御主人から頂ける
大金の慰謝料が欲しかったということよ」

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