肝だめし
第9章 終結
翌日のテストを終え、俺はそのままお墓へと向かった
昨夜は朝まで電気をつけっぱなし
押入れとステレオが気になって寝れたもんじゃなかった
今自分に出来る事は三年前と同じく謝りに行く事だけ
それで許されるかどうかは分からないけど何もしないよりマシだろう
出来れば石原さんの助けが欲しかったが、卒業以来連絡を取ってないので諦めた
俺は何も持たずに一人であの場所へ向かう
あれ以来、避け続けていた場所
近付くにつれ、どんどん足どりが重くなる
やがて最後の曲がり角にたどり着いた
怖くて先に進めない
真っ昼間で空は晴れ渡っているのに、あの闇が頭の中に浮かんでくる
行くかやめるか迷うこと数分…
最後は覚悟を決めて足を踏み出した
顔を上げると三年前と変わらぬ光景がそこにあった
おどろおどろしいイメージが膨らんでた分、次第に気分が落ち着いていく
「よし…」
俺はゆっくりと畦道に向かって歩き出した