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青鬼の怪~あなたは、これを信じますか?~

第1章 妹からのメール

 だから、今もこの庭や古びたいかにも田舎の民家といった風情の小さな家に関して、かすかな記憶しか呼び起こされないのだ。
 つまり、父方の祖母に関しては、それだけ馴染みが薄いということでもあった。それに比べて、生まれたときからずっと一緒にいる母方の祖母は、いまだに〝おばあちゃん、おばあちゃん〟と呼んで甘えているほど懐いている。
 それでも、仮にも血のつながった祖母である。私はしゃがみ込むと、幼い私と同じ目線の高さになった。
「おばあちゃん、死んじゃうの?」
 幼い私の頭がこっくりとする。顔は伏せたままなので、表情は判らない。
「何で死んじゃうの?」
 すると、うつむいていた顔を上げ、幼い私が言った。
「これ、これに頭からガリガリって喰われて死んじゃうんだよ」
 やはり見覚えがあるピンクのミニスカートのポケット、そこに手を入れた幼い私がさっと何かを目の前に差し出した。

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