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知らない世界

第9章 かずの悩み事

「どうしたんだよ潤」


意味を知った瞬間に、俺の頭の中に櫻井さんの顔が浮かび、ぐるぐると回りだした。


「あっ、あいつはなっ、何訳わかんない事いっ、言ってるんだ。
そんな風に俺達見えたのかなぁ。
あっ、あいつバカじゃねぇ?」


言葉をカミちらかす俺。


「何か悪かったな。
俺が変に助けに来ちゃったから、お前まで変な目で見られちゃったよな・・・ごめん」

「お前が来てくれなかったら俺、あいつと無理矢理付き合わされてたかもしれないよ」

「仲がいいと、ああやって馬鹿な見かたするやつもいるってことだな。
お前もいいきっかけだから、早く相手の子に告っちゃえよ。
俺も雅紀も応援してるからさ」

「応援か・・・」

「・・・何か言った?」

「うぅん、別に」


かずと別れ、学校を出た。

あいつがあんな言葉を言わなければ、かずに意味を聞くこともなかったのに。
意味を知ったら、頭の中に櫻井の顔がグルグル回り、俺の心臓が尋常じゃなくらい、ドキドキしている。


「BL、ボーイズラブ、BL、ボーイズラブ・・・
あの人が俺にキスしたり、あの人に対する俺のこのドキドキ感って、そう言う・・・事なのか?」





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