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知らない世界

第10章 やきもちからの・・・

家に着き、店の手伝いをするため服を着替えていると、机の上で携帯が鳴った。


『もしもし・・・』

『もしもし潤か?久しぶり・・・だな』

『おっ、お久しぶり・・・です』


なんと言うタイミングで、櫻井さんからの電話。
心臓のドキドキに合わせて、体が揺れているのがわかるくらい。
このタイミングのよさ、実はどこかで見てたりして・・・


『今、少しいいか?』

『はい、大丈夫です』


何だろう・・・
また俺の声が聞きたかったとか何とか言うのかな?


『若の事なんだけど・・・』

『かずの事?』


何だよ、またかずの事かよ。


『うちで学園祭の打ち上げをしてから、何かボーッとしていることが多くなって』

『ボーッと?』

『元気がないと言うか、よく溜め息をついたりしてるんだけど、お前何か聞いてないか?』

『学校ではそんな姿はないですよ。
友達と仲良くつるんでますよ・・・あっ!』

『んっ?何か心当たりあるのか?』

『心当たりと言うか・・・』

『何?教えてくれないか』

『え~と、それはですね・・・』


多分、かずから相談受けたことだよね。
溜め息つくくらい、悩んでたんだ。
でも俺の口から話してもいいことかなぁ・・・

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