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知らない世界

第3章 反省

「おいっ、若は」

「兄貴、若はまだ車の中で・・・」

「おいっ、早く車から出せよ!
いつまで車の中に閉じ込めるつもりだ! 
降ろせコノヤロー!」


なかなか落ち着かない若。


「おい櫻井!ドアを開けろ」


ドアを開けると、勢いよく降りてきた。


「若、どちらに?」

「あいつを、松本をボコボコにしてやる」

「あいつは十分ボコボコになってます。
もういいでしょ?」

「あれだけじゃ、俺の気がおさまんねぇ。
気に入らねぇんだよ、あいつのことが」

「若、失礼します」

「?・・・うわぁっ!!」


ふっ飛ぶくらい、若を思い切り殴った。
回りが一瞬静まり返った。


「いってぇな・・・何すんだよ!」


たんかをきりながらも動揺して、立ち上がることができない。


「若、聞きましたよ。
彼は若にからまれている子を助けに来たらしいですね」

「・・・」

「しかも彼は、若に殴られても、一切手を出さなかったそうじゃないですか。
手を出さない相手をあそこまでして・・・
恥ずかしくないですか?」

「だって何かあいつ、ムカつくんだよな」


その言葉にまた俺は腹がたち、胸ぐらを掴んで立ち上がらせた。






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