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☆時計じかけのアンブレラ☆

第15章 花

side M

仕事をセーブしてもらった俺は、出産予定日の約1か月前から産休に入った。

「もういつでも準備オッケー?」
「うん!バッグにまとめてある」
緊急の場合に備えて、入院準備はしておく。

かずは忙しいなか、俺が手術予定の日は休みをとってくれてる。



街の緑も色濃くなって、その予定日がとうとう明日に迫ったとき―――。


……なんだろう。この痛み…。

なんか普段の腹痛とは違うような……。


かずは仕事中だけど、何かあったらすぐ言ってね!っていってたから……。

俺はスマホの画面をタップした。

「かず…、お疲れ様。今大丈夫?」

『潤くん。今、休憩中だよ。体調どう?』

「うん。なんか来た…かも」

『え?』

「…陣痛」

『……ほんと!?』


いよいよ、このときが来ました……。


<つづく>

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