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委員長はエッチでした

第9章 意味なんてない





啓介side



俺の朝は
いつも早い。



朝は慌ただしい家
少しでも
母さんの負担を
減らそうとして
手伝うから



弟と妹を起こして
仕度をさせて
母さんの朝食の
準備を手伝う。



円満な家族を守りたい
彩香に出逢い
気付かされた。



もう昔の俺じゃない。



いつも早い時間に
学校に行く。



友達と騒ぐ時間も好き
女の子と話す
時間も楽しい。



昔から知ってる
俺の中の常識
友達や知り合いは
多いければ
多いほうがいい。



学校の校門を潜り抜け
校舎の入り口にある
掲示板に
写真が貼ってある事に
気付いた。



『やだ〜誰かしら〜?』



『顔が分かりにくいけど、
ウチの制服だよね〜?』



『相手の男の人、眼鏡かけてない?』



『眼鏡かけてる人って、限られてるよね〜?』




5、6人の人だかり
そいつらの
話を聞いて
眼鏡という
ワードに引っ掛かる。



嫌な予感……。



掲示板に近付いて
何枚か貼ってある
写真を見つめた。



『……あの馬鹿っ!』



顔は分かりにくいけど
知ってる奴なら
すぐに分かる。



制服姿の彩香
胸元の
ボタンは外されて
その胸元に
顔を埋める黒崎の姿。



バッチリ
撮られている。



多分ケータイで
そのまま
コピーしたモノ。



俺は舌打ちをしながら
掲示板の写真を
全て外した。




残念そうな奴等の顔。
これが誰だか
分かってない
表情に
ホッとした。




急いで校舎の中に入る。
誰かのイタズラか
嫌がらせか



彩香は目立つ存在だ。
その外見
プロポーション
色気が無駄にあるから



狙ってる男は多い。
それを追い払い
友人同士で
固まって
守っている。



成績優秀だから
先生方の受けもいい
若い先生は
彩香を変な目で
見てる奴もいる。



いったいどいつだ?
誰が彩香を
陥れようとしている!?



学校にいる奴ら
その全てが
敵に見えて
笑ってる奴らに
敏感に
反応していた。



頼むから
これ以上あいつを
悲しまさないでくれ……。

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