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委員長はエッチでした

第1章 委員長





2年2組の教室。
朝はみんなで適当に
おしゃべりしている。



はっきり言って騒がしい。
中には大声だす奴もいるし
あたしも友達と話をして
笑っている。



そんな騒がしい中で
委員長だけ
ポツリと一人でいる。



身長はそれなりに高いと思う。
黒い髪に
長めの前髪
黒渕メガネ
成績優秀で
無口なコミュ障のイメージそのままの人。



彼の名前は
黒崎 亮(りょう)
このクラスの学級委員長だ。



あたしは最近
この委員長をウォッチングするのが
楽しみになっている。



窓がわの席。
この騒がしい中で
一人で本を読んでいる。



少し窓を開けて
カーテンが揺れて
黒崎の黒い前髪が
風にそよぐ。


少し邪魔そうに
髪をかきあげる仕草が
なんだか妙に色っぽくて
ドキドキする。



窓を閉めようとした
黒崎が顔を上げて
手を伸ばして
ふとこちらを見た。



まともにあたしと
目が合って
サッと目を反らされた。


カァッと赤くなる顔
きゅっと閉じる唇
窓を閉めて
何事もなかったように
また本を読みはじめるけど
まだ
顔が赤いよ?



可愛い……。



「彩香〜、何をニヤニヤしてんの〜やらし〜」



友達のまみちゃんから
指摘されて
慌ててみんなを見て笑う。



「ん〜、何でもないよ〜」



「それよりさ〜宿題、うつさせて〜、今、思い出しちゃった〜」



「いいよ、お好きに、コーヒー奢れよ〜」



ポンとノートを出す。
まみちゃんは嬉しそうに笑って
あたしに抱きついた。



「ありがとう〜彩香、大好きっ」



「はいはい、コーヒーを忘れずに」



あたしの胸元で
ゴロゴロ顔を埋めるまみちゃん
頭をよしよししてると
隣にいた友達の啓介が
あたしの胸を見ながら
呟いた。


「しかし、相変わらずデケェな、
何を食ったらそんなにでかくなるん……っ」



皆まで言わせずに
啓介の頭を叩く



「うるさいっ」



「あ〜悪い悪い、胸のことは禁句だったな〜」



ちっと舌打ちしながら
そっぽを向くと
また
黒崎と
目が合ってしまった。



あら……?



カァッと顔を赤くして
また本を読んでいるけど
耳まで
真っ赤なんですけど……。



可愛い
からかいたくて
ウズウズする
血がさわぐ。



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