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委員長はエッチでした

第12章 真夜中のおしおき





このままではダメだと
苛つく日が続き
そんな時に
彩香が
無邪気に
俺に言った。



『結城お兄ちゃん、大好きっ!』



ぎゅっと
抱きしめられて

その瞬間
俺は泣きそうになったんだ。



他のキョウダイの
誰でもない
彩香は
俺だけに
そう言ってくれたんだ。




……一人占めしたい。
彩香を
俺だけのモノに

誰にも
邪魔できない場所に
連れて行きたい。



俺はすぐに行動した。

彩香の家で
俺が彩香の面倒を見る。



そう言うと
彩香の母である
早苗が喜んでくれた。



俺は嬉しかった。



彩香の為に
料理も覚えて
彩香の為に
何もかも尽くして
努力した。



『お兄ちゃん、大好きっ!』



その言葉を
聞きたいが為に

俺の世界の中心に
彩香がいて

彩香の笑顔が
見たい一心だった。



彩香以外の人間は
どうでも良かった。



彩香と一緒にいるために
彩香の家に
通い詰めたんだ。



その為には
彩香の母である
早苗に気に入られなければ
ならない。



気に入られ過ぎたのか
早苗に告白されて
誘惑された日には

正直
これでもっと
彩香と一緒に
いられるとしか
思わなかった。



その為に
早苗を利用させて貰う。



俺はただ単に
彩香に懐かれたいだけで……
それだけで
幸せで

無条件に
好きだと
ただ言われたいだけだったのに。



この感情が
何なのか
分かってなかったんだ。




ただ兄のように
父のように
家族のように

成長していく
彩香がただ
眩しくて

傍にいたかっただけだったのに。




一緒に生活して
気付いた。



中学生になった
彩香に
ドキドキさせられて

冷静では
いられなくなった。



彩香が欲しい。



狂おしいくらいに
一緒に生活してみて
頭がおかしくなりそうになった。




俺は……
彩香を愛していたんだ。



多分
ずっと昔から……。



彩香以外は
どうでもいい。




彩香以外
欲しくはない……!

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