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委員長はエッチでした

第12章 真夜中のおしおき





喘ぎ声を上げ続けながら
ふいに
胸が締め付けられた。



涙が溢れて
止まらなくなる。



悲しい……。



この人と繋がっていても
心は通わせる事が出来ない。



繋がっているのに
あたしの心は
満たされない

体は満たされても。



結城さんが
本気であたしが好きでも

答えられる事はない。



確かに昔は
好きだったし

初恋の人だった。



だけど
裏切られた。



ショックだったし
嫌いになった。



それなのに
体だけは
犯されて

あたし達の関係は
おかしくなっていった。





激しく腰を動かされ
きつい角度で
責め立てられる。



ズクッ
ズクッ
ズクッ



「やぁっ…!……あぁっ…っ!」




あたしは……
亮が好きなのに。



何をしてるんだろう……?



なんで……
こんな事に……?



脳裏に浮かぶのは
いつだって
亮の優しい笑顔なのに。



どうしてまた
結城さんに
いいようにされてるんだろう?




「…彩香……っ、
俺と一緒になれば…っ、
お前を泣かせない…っ、
……お前に降りかかる…、
全ての災いから……、
…お前を守るから…泣くな…」



結城さんの動きが
ゆっくりした
モノに変わる。


ズッ…ズッ…ズッ…



気遣うように
優しい表情で見下ろされて

……そんな顔
しないで欲しい。



結城さんは
いつだって
強引で
自分勝手で

いつも一方的に
あたしを
滅茶苦茶にしてきた癖に。



ここにきて
ナイフまで
持ち出した人が……。



泣いてるのは
あなたのせいなのに。



結城さんという人が
分からなくなる。



最初から
分からないのに
知ろうとする
必要もなかった。




あたしはいつも
逃げて
抵抗するか

受け入れるしか
なかったから……。



全ての災いは
……あなたの事でしょう?



枕元に果物ナイフが
無造作に置かれて
視界の隅で
鈍く光っている。



殴られた事はあっても
刃物で
切りつけられた事は
一度もなかったのに。



……手を伸ばせば
届く距離だ。



考えるより先に
素早く手を伸ばして
剥き出しの
果物ナイフを掴む。




「……っ!」



掴んだ瞬間
結城さんの動きが止まり
果物ナイフを持つ
あたしの右手が掴まれて


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