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委員長はエッチでした

第12章 真夜中のおしおき




亮と彩香が行く温泉旅館は
何の事はない
うちの親戚が
経営している
古い旅館。



何度も親戚の
集まりで
行った事があるから

住所さえ分かれば
すぐに分かる。



亮が乗る車に
結城さんが
乗り込んだのなら……



俺は先回りして
旅館で待っていよう……



そう思って
先に旅館に向かった。



この時の俺には
確かに
純粋に
彩香と亮の二人を
助ける事しか
頭になかった。



だけど
どこかで
頭に残っていたのかも知れない。



俺がまだ
彩香を好きだと言う事に。



俺に消えない傷をつけた
忌々しい女。



誰も見向きもしなかった
ガキの頃の俺に
唯一
対等にしてくれて

本気で
心配してくれた。



彩香を
欲しいと
心のどこかで
思っていたから━━。



あんな事に
なってしまったんだ━━。

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