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委員長はエッチでした

第2章 責任





「彩香……、
お前はずっと俺の事だけを好きになればいい。
家族なんだから、ずっと一緒だよ……」



家族って何なんだろう?
あたしには
最初から
お父さんなんか
居なかった。



お母さんと二人だけで
笑って過ごせれば
それで良かったのに

いい子にするから
お父さんなんか
いらない。






結城さんとお母さんが
結婚する前に

お母さんに
あたしが
言った言葉。



いい子にするから
お父さんなんか
いらないの。



結城さんが……
お父さんになるなんて……。




近所の優しいお兄さんである
結城さんは
憧れのお兄さんで
はじめて意識した
異性の男の人。




初恋の人だった。



大好きだった。



だから素直に祝福できなくて
一緒に暮らし始めても
ギクシャクして
ずっと
避けていた。



そんなあたしの気持ちも
お見通しで
酷いやり方で
打ちのめされた。




『俺の事好きなんだろう?
……知っていたよ、彩香ちゃんの気持ち、だから……ね?
俺達、本当の家族になろう?』





本当の家族って何……?




こんな風に
真夜中に
寝てる娘の部屋に忍んで

勝手に服を脱がせて
勝手に体を好きに愛撫して
勝手に襲う……。


お父さんは
そんな事しない。


幸せな夢を見ていた筈なのに。




これが現実。




あたしの体は
結城さんにいいように弄ばれて
オモチャにされて
汚されていく。



こんなあたし。



黒崎には似合わない。

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