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一之瀬姉弟の日常

第4章 Broken Heart~雨に混ざる涙~

 ピロリン……。

 突然私の携帯にメールが来た。

【雨降って来たから洗濯物、取り入れといてねー】

 母親からだった。

 私、一之瀬沙羅(イチノセ サラ)は、重たい腰を上げ、ベランダへ向かい洗濯物を取り入れる。そういえば、最近天気がおかしい。今日は晴れると天気予報は言っていたはずなのだ。

「優也(ユウヤ)に傘持っていってあげよっかなぁ……」

 優也とは私の双子の弟。今日は土曜で休みだけど文化祭が近く、学校に行っている。

 私はラフな格好をして、県立桜山(サクラヤマ)高校へ向かう。向かう途中にはげ散らかしたおっさんがいて笑った。

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