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一之瀬姉弟の日常

第3章 お馬鹿な双子の一日

 夏も終わりそうなとある日のこと。

「優也(ユウヤ)~あのさ、お願いあるんだけど」

 双子の姉の一之瀬沙羅(イチノセ サラ)は、猫の甘えるような声で弟の優也にすり寄る。

「嫌だ」

「即答かよ!?」

「だって、沙羅姉のそういう時ってろくなことないもん」

 さすが優也。長年、沙羅を知っているだけあって、勘が鋭い。

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