テキストサイズ

欲望ベイベー

第5章 小さな。




N「あ、たまには俺が相葉さん家に行こうかな?」



A「え?!」



相葉さんが大げさに驚く。
え、なに?どうしたの?



N「相葉さんの家・・・最近行ってないじゃん?」



A「そう・・・だっけ。」



・・・なに、この反応。



N「ダメなの?」



A「ダメじゃないよ!でも・・・
掃除できてないから汚いし!」



N「じゃあ掃除してあげるよ。」



A「ええ?!良いよそんな!
にのちゃんだって忙しいんだし・・・
自分の家のが寛げるだろ?」



N「・・・・・。」



何でそんな焦ってんの?
声上擦ってるぞ。



N「わかった・・・ウチで待ってる。」



そう言うと、あきらかにホッとして俺を抱き寄せる。



A「今日も頑張って早く帰るね♡」



N「・・・うん。」



抱き寄せられても、いつもみたいに甘える事が出来ない。



なんで俺を家にあげたくないの?



A「さ、朝ごはん食べよ?」



ニッコリ笑う相葉さんが、なんだか遠く感じた。
この笑顔は俺だけのものだよね・・・?



元気が無い俺を見て、エッチで疲れてるんだと勘違いした相葉さんがとことん俺を優しく介抱してくれる。




本当に、散らかってるだけなのかもしれない。

俺の家の方が慣れてるし、2人で過ごすには都合が良いってだけだよ、きっと。




何度もそう言い聞かせるのに、
小さな不安は全く消えてくれなかった。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ