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誰も見ないで

第15章 そんな時期


それはよかった
大和君何ともなく卒業出来るといいな


僕は遠くに見える大和君の背中を眺めながらそんなことを思った



学校に着いていつも通り授業を受ける

この前やった席替えで僕が湊斗君よりも後ろの席になったから、授業中にこっそり視線を送るのが最近の楽しみ

そんなことを湊斗君にも言ってみたら、俺の楽しみだったのにーって言ってて

授業中見られてたんだって恥ずかしさと、おんなじこと考えてるんだなっていう嬉しさがこみあげた


背中から見てもかっこいい
それってすごいよね


「よし、今日はこれで終わりな」
「気をつけ、礼」


ありがとうございましたー、という生徒の声を聞いて先生が教室から出て行く


あ、湊斗君ちっちゃく伸びしてる
国語の先生って黒板に書くの速くて、ずっと手を動かしてないといけないから疲れちゃうよね


僕も一緒に小さく身体を伸ばして、机の上のノートや教科書をしまった


今日最後の授業はLHRだっけ
担任の先生もう来てる


まだざわつく教室の中で、先生はプリントを配るための準備をしている

そしてチャイムが鳴ってみんなが席に着くとそれを手早く配った

前の人から回って来たプリント

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