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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第29章 果たされぬ・・・約束

あっという間に昼を回っていて

俺はエリカに適当にメシ食わせて

いつもの休日のようにゴロゴロしてた






期限の不確定な

奇妙な…同居生活が始まる



それは…メチャクチャに

リスクを抱えた同居生活・・・





出来れば…コイツが心を開いて
一応は頷いた今のうちに

なんとか言いくるめて
親のところに帰してしまいたい


だけど…こういう子は

素直であればある程


一度その信頼を裏切れば
きっと二度と心を開かない




腹一杯になって昼寝してるエリカ



つぅか…コイツはコイツなりに
精神的に疲れてて、とかかな


夜・夜中に寝床を探さなくても良い

その事に、やっと安心して眠った


そんな顔をして寝てるエリカを
俺はそっと見守った



心・・・が癒えるのは難しい

でも…体がもう少し回復するまで
ここに置いてやろう












『ユウト… …ユウト~…

いつまで寝てんだよ・・・』





『ぅ・・・?、ん・・・』




夕方…エリカにゆさゆさと起こされる







『お休みいっつもこんななの~?』




『…るせぇな』





『マジ独身男って感じ♪

彼女とかいないの?』







『う・る・せ・え・・・!』







『エリカがなってあげよっか?♪』








『あいにくだが…

頭はわりぃ、口もわりぃ

尻は軽いは、挙げ句に

成人もしてないようなガキは

好みでもなけりゃ、守備範囲外だ・・・』







『やっぱユウト、ムカつく~…ブーだ』







『で?…〃ホントの〃用はなんだ?』







『出掛けたい…♪』







『おぅ・・・行ってこい
あんま遅くなるなよ?

補導でもされたら
シャレになんねぇからな』





『だから~…ユウトも一緒に♪』





『断る…俺は休みだ、休む

邪魔するな・・・』






『ブー…ケチ~…マジ暗いし~

運動不足になるよ~?』







『で?…ホントの用件は?』












『お金貸して?…♪』







『調子に乗るな・・・』





クソガキが・・・っ(笑)

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