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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第7章 守りたい・・・



俺の生い立ちや
ガキの頃の記憶は

マリアに関係ない。



そんな感情を押し付けられても
マリアにしたら
迷惑な話かもしれない





『マリアは、どうしたいんだよ?』




『私・・・』





今のマリアは

羽をへし折られ…

足に重りをつけられて
籠の中に閉じ込められた

小さな鳥だ。




狭い鳥かごの中から
マリアを出してやりたい


自由に・・・飛んでいけるように。







俺は・・・なぜか

そんな感情を抱いてしまったんだ。












『私・・・は』





『なんのために我慢してるんだよ?

ずっと・・・それこそ
どっちかが死ぬまで…

ばぁさんになるまで待つのか?

それがマリアの望む人生?』



『・・・』





『俺は・・・お前がそんななの嫌だ』


『ゆぅちゃん・・・?』





『なんか知らねぇけど・・・ヤなんだよ』


『・・・』




『俺は・・・』


『・・・?』









『お前を・・・守りたい』

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