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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第15章 命の・・・重さ





『それでは診察しますよ』





カチャカチャ…





『…力を抜いて
楽にしててくださいね~?
深呼吸してください~』






目だけ閉じたつもりが
私は肩や脚に
力が入るらしく


助手についてるであろう
看護師から

またしても難しい
指示をされる。






『ハイ、いいですよ~
そのまま深呼吸しましょうね

それじゃ
検査器具が入りますよ

ちょっと気持ち悪い感じ
するかもしれませんが
我慢してて下さいね』










『・・・ぅ…っ』




下半身に何か
冷たい器具を押し込まれ
キリキリと拡げられる感じがする。





痛い…。






力を抜いて
深呼吸するとつらくないと
何度も言われてきたけど
中々私はそれが上手くできない




でも
ここまで耐えられれば

あとは目をつむって
時が過ぎるのを待つだけで良い。




ものすごく嫌な時間だけど

実際は1分か・・・

せいぜい2分くらいのこと







…と

思って目を閉じていたのに


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