
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
『んっ・・・うぅ…っ・・・』
『・・・』
カズキが音を立ててマリアの胸に吸い付き
その手が容赦なく
硬く閉じるマリアの脚をこじ開けた
『ぅ…っ…っ…うっ…~~』
マリアは涙の溢れる目を閉じて
全身に鳥肌を立てたまま
ゆっくり、何度も
首を横に振り続けた
『うっ……っ…うっ……んっ…ん』
〃いやだ・・・いやだ・・・〃
無慈悲な・・・ただ剛腕な手
労りも…ぬくもり
愛情の欠片もない
乱暴で強引な力の強い手
『カズキ……っく……ぅっ
許して……下さい……お願…』
『……~……チュパ
それなら・・・許されるまで償え』
『~~っ・・・』
〃それは・・・最もなんだ・・・私〃
ガチャ……ガチャ
『っ・・・!!』
カズキのベルトを外す音に
マリアはビクンと跳ね上がり
半狂乱になって暴れた
『~~やだ・・・っ・・・』
『お前を許さない・・・
残りの人生をかけて罪を償うんだ』
ピンポーン・・・
『・・・っ』
『・・・』
カズキがマリアに侵入する寸前
家中に響くインターホンの
呼び出し音が鳴り響いた
ビクっ…
『っ・・・っハァ…ハァ…』
『・・・チッ』
カズキの手が緩んだ一瞬
マリアはその手の中から逃れた
『た・・・宅配・・・かも知れないから』
マリアは起き上がり
震えを抑えられないまま
逃げるように書斎を飛び出す
ドックン……ドックン……ドックン
マリアは中々整わない呼吸で
ぐちゃぐちゃのエプロンや
ズレた下着と乱れた服を直しながら
リビングへと走る
一時的に逃れただけであっても
カズキも落ち着くかもしれない…
マリアはなんとか深呼吸して
リビングについたインターホンの
通話ボタンに手を伸ばす
そして・・・
自分自身も落ち着く・・・
・・・どころか
点滅した通話ボタンの上…
画面に映る訪問者に
マリアは心臓が止まる程
驚くことになる
『・・・!!?』
