
君のKISSに夢☆CHU
第12章 俺様系の兄
「うん。じゃ、飲み終わったら次は、輝愛に任せるね。」
「あぁ!それより今日はもう何か食ったのか?」
「ううん。まだ夕飯食べてない。」
「空きっ腹で酒なんて入れるなよ。仕方ねーな。それ飲んでる間に、なんか作ってやるよ。」
そう言うと輝愛は、キッチンへと消えて行った。
口は悪いんだけど、優しいんだなぁ。
「輝愛は、ぶっきらぼうだけど、優しいんだよ。けど、他のお客さんには、もう少しマシな言い方するのにな。桜音ちゃんには、ずいぶんと素の自分を出してるんだね。」
シンさんが興味深そうに言った。
「そうなんですか?」
「ずいぶん、割り切った付き合い方をしてるからね。プレゼントも普通に貰うし、デートとかもしてるみたいだけど、輝愛にとっては、完全にビジネスだけどね。」
ビジネス…。
初めて輝愛と会った日の事を思い出す。
確かにあれは、ビジネスにしか見えなかったけど…。
