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君のKISSに夢☆CHU

第16章 桜音の決断


「桜音?大丈夫?ごめん、こんな話するんじゃなかった。」

「ううん。ずっと私も気になってたから。」

「桜音。もしね、兄さんに梨果さんの事聞いて、兄さんじゃダメだって思ったら、僕待ってるから。僕の所に来て。僕の彼女になって。」

「来騎…それは都合が良すぎるよ。来騎モテるんだし、そんな事出来ないよ。次の恋をして。まだ若いんだから。」


私の言葉を聞いた来騎は、瞳をギュッと閉じて、首を振った。


「僕が待ってたいんだ。少しでも望みがあるなら、待ってたいんだ。それ位は許してよ。」

「来騎…ありがと。」

「僕が勝手に好きなだけだから、桜音は気にしないで。兄さんと何かあったら、いつでも言って。辛くなったり悲しくなったら、いつでも僕に甘えて。ねっ。」


そう言って優しく微笑んだ来騎。

いつもいつも、私を甘やかしてくれる溺愛してくれる来騎。

こんな私なのに、たくさん愛してくれて、ありがとう。

感謝の気持ちで一杯だった。


こうして私は、心に決めた。

私は輝愛が好き。

もう迷わない。


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