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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第5章 素顔の君

『スッキリした……ありがとっ』



『うん・・・』




オレの部屋に入って

並んで腰をおろす






チロ・・・チロ・・・



控えめに


なんとなく


〃男くさい〃オレの部屋を

カンナは眺めていた(笑)







『チ・・・ロクなもんなかった

~~~カンナ、飲むか?』





適当にお菓子や飲み物を漁って戻り

カンナの前に並べる





『ぁ……ありがとう

おかまいなく、ケイゴ

すぐ、おいとまするから』




『あぁ・・・少し休んで行きなよ』





オレはカンナと話したかった




カンナの話も聞きたかったし



オレの知らない所で

辛い思いをさせた



その罪悪感




なにより

カンナに・・・謝りたかった。






『なぁ……カンナ・・・』






『ケイゴって…もっと

だらしないのかと思ってた(笑)』




チラッとオレの部屋を見渡して
イタズラげにカンナが微笑む




『・・・お前なぁ💧』





『お部屋わりとキレイにしてるんだね

・・・あ、お母さんに

お掃除してもらってるのかな(笑)』





『ぅるせぇ・・・』





『ふふ・・・冗談♪

ケイゴは・・・意外性が沢山あって

すごくたのしい・・・尊敬もする』






『え・・・』





『ふふふ・・・とても真似はできないけど

〃あんな〃対抗手段があるなんて

あたしには全くない発想だったな…♪』




『???』




『びっくり…どうしようって思ったけど

〃あの子たち〃何にも言えなくなってて

あは・・・ちょっとスッキリした』





『ぁ……カンナ、マジでさ……ごめん』







『けぇごは・・・やさしいし、つよい』







『カンナ・・・?』






『あたしは・・・弱虫だから』




寂しげに、膝を抱えて

少し作り笑いするカンナ





カンナが、またひとつ見せてくれた

その素顔

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