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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第5章 素顔の君

『カンナ・・・』




ぎゅっ……




涙を浮かべたカンナを

思いきり包み込むように抱き寄せた




『〃オレのせい〃なのに

すっげぇ悪いんだけどさカンナ』





『グスっ……ケイゴのせいじゃない

そう思われるのがイヤで

余計に言いたくなかったの』





『そうかよ(笑)…だけどな

オレ・・・ぶっちゃけると

カンナのそういう気持ち

一番わかるんだ』





『え・・・?』






『オレも・・・ホントは

負い目って言うか、そういう

劣等感みたいなの…ずっと感じてたから』





誰かに言われても、いなくても

〃オレにカンナは似合わない〃

そんな言葉を感じたら

オレはメチャクチャ傷付いたから







『???どうして・・・』





『ははっ・・・〃そんなもん〃ってこと♪』







他人なんてさ

お互いそんなもんってことなんだよ




強そうなヤツが案外そうでもない



隣の芝生は青く見えるってものでさ




だからさ・・・カンナ










『誰が・・・なんて言ってても

いいじゃんかよ・・・カンナ』






『けぇご………の

そういうとこが・・・つよいって思うの』






『ふふ・・・ちがうよカンナ

オレが強いんでもカンナが弱いんでもない』





『~~~』





『いいんだよ・・・オレが

カンナを好きなんだから

言いたいヤツには言わせておけってさ』






オレも・・・そう思う事にするからさ




オレがカンナを好きだと思った


カンナもオレを


好きだと言ってくれた





そこに誰がジャマに入ろうと

関係ないんだよ







『余計なお世話には

耳をかさなくていいんだよカンナ』

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