
Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第6章 夢をみる・・・
『ぁ・・・ケイゴ、ごめんね』
『?・・・なんで?』
『私が・・・こんなもの
持たせたせいで・・・嫌な思いさせた』
帰り道、カンナが
参考書を片手にオレに謝ってきた
『実際にオレには用がないから(笑)
まったく気にならない』
『・・・』
『せっかくの夏休みだ♪
楽しもうぜ・・・カンナ』
『ふふ・・・うんっ!』
夏休みが始まる
その帰り道
一番楽しいその瞬間
オレはカンナの手を引いて
走り出す
『カンナ・・・?
このまま・・・どっか行こうか?』
『え・・・?』
理由もなく
目的もなく
走り続けてたオレは
なんとなく
カンナに提案した
なんだろうな
すごく
すごく
解放感に
溢れていたからかな
すごく
自由な気持ちになって
わざわざ重いカバンや
暑苦しい制服を着て
走る事もないだろうにさ
なぜだろう
このまま
このまま・・・どこかに
自由気ままに
走って行きたかったんだ
カンナと一緒に
