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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第6章 夢をみる・・・

『わ・・・ぁ・・・』




電車から見えてくる

ひときわ目立つ〃黄色い大地〃に

カンナの目は一瞬で

まぶしいくらいに輝いた






『けぇご・・・』





電車の窓にくっついて

オレを呼ぶカンナ・・・





『うん?』







『よく・・・〃場所〃覚えてたね?』








『・・・・・他に言い方ないのかよ?;💧』







ズッコケながらもオレも…



オレ自身も

言われて見れば不思議だった




たった一度しか来たことのない場所


普段通らないような経路で


それも偶然、コイツに・・・


カンナに連れられて来たような場所





知っての通り、オレはさ・・・








『ふふふ・・・だってケイゴ

クラスの子の名前だって

満足に覚えてないのに・・・♪』







ってのは、まぁ

おっしゃる通りだからね?







『うるせぇ・・・』








『ふふ・・・冗談

嬉しくて・・・あたし』






『・・・』







『ケイゴ・・・ありがとうっ』






『・・・~~』






なんで・・・覚えてたんだろうな





不思議だね






なんて、さ





不思議でもなんでもないんだ





きっと、そこにあったのは



オレの中の

シンプルで・・・純粋な


隠れた心理があった



それだけの事だと思う





よく・・・覚えているんだ



去年の夏の事




夏の匂いと・・・太陽



それから、まぶしいその笑顔







そして・・・満開の


〃ひまわり畑〃






カンナを喜ばせたくて



カンナの、はしゃいだ顔が見たくて



ひまわりよりも・・・まぶしい




この笑顔が・・・見たくて





ここに来れば


また、この笑顔に逢える








そう思っていたのかもしれない

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