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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第15章 神様のイジワル

「どうしたの?」

「大丈夫?!」

「なに?!なに?!」



オレたちの周りからも聞こえてくる

無数の雑音




『ケイゴ・・・まさか、まさかリョウキ』




ザワザワ・・・ザワザワ




腰抜かしたかのように

崩れ落ちている母さんを

とりあえず支えて起こしながら

目の前で起こった事に

オレ自身も理解が追い付かずに

うろたえていた





ザワザワ・・・ガヤガヤ




うっせぇな・・・




野次馬の声に苛立ちを覚えながら

オレは母親を起こして

出口を探した




ザワザワ・・・


「大丈夫かな?尋常じゃなかったよ?!」

「…∥折れた∥のかな?」




『・・・』


うるさい


うるさい




「最後の方、なんかキレ悪かったもんね」

「大丈夫だと良いけど」

「着地の時…なんかバランス崩して~」




『・・・』


うるさい・・・うるさい





「ありゃまずいんじゃないか~?」

「骨折か?~まさか」

「…∥靭帯∥じゃないだろうなぁ」






『・・・』



うるさい・・・お前ら

本当に・・・うるさいんだよ










『母さん?…大丈夫?』



『・・・~~~』




『母さんっ?!…立って!!行くよ!』




オレは母親を無理矢理起こして

野次馬を掻き分けて

関係者出口を探した

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