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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第15章 神様のイジワル

オレたち二人がちょうど並んで

通れるくらいの幅の階段



弟を担いで、ゆっくり登る




負傷した左脚以外は

至って健康な弟



背格好は同じでも

腕も…肩も


その鍛え上げられ方は

当然のように常人離れしていて


腕の太さや力強さ

その筋肉量が一目見てわかる


そんな弟の体を

オレが支えて歩くなんて


後にも先にも

この時だけだったと思う






『よっ・・・と』



『サンキュ・・・』



弟を自室のベットに寝かせて

オレは部屋を出る




『なんかあったら言えよ?』




『あぁ・・・』





『んじゃ・・・オヤス…』





『兄貴さ・・・』




『…ミ・・・~ん?』





『ふふっ・・・なんかさ、兄貴

ちょっと見ないうちに

∥それらしくなった∥のな・・・?(笑)』






『・・・。・・・バーカ(笑)』




ちょっとみないうちに・・・


様々な変化を見せるのは

正直お互い様だと思った



せめて、それが

こんなに悲しい姿でなければ

もっと、思い切り

笑い合えたんだろうな

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