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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第3章 青い時代(とき)の瞬き

カズマにゲンコツくらって

(言っとくけどカズマは
オレよりも大分気が短いからね?(笑))

アタマさすりながらも
タクミは満足げにゲーセンを出た





『滝川くん、片桐くん!

それじゃまた学校でねっ・・・!』




ベテランイジメられっ子のタクミは

本当に初めて

カツアゲにも遭わずに

ゲーセンで遊んで

初めて無事に出たらしい(笑)?






ま・・・いっか?


障らぬ神に祟りナシだ・・・(笑)



(あと5年後はわからんが…(苦笑))






すっげーキモいってワケじゃないけどさ

(あ、見た目はね)



絶対…すっげーバカだし?


間違いなくキモオタクだし?


まず間違いなくモテないし?





ちっとも…ひとつも

羨ましいとこなんか

ないようなヤツだけどさ




・・・裏表がないってのもそうだけど



〃素直〃なヤツなんだろうな



それだけは…感じたんだ






オレらみたいな〃年頃〃でさ

好きな子の事を語っちゃうとかさ?


〃イタイ〃ヤツでしかないけどさ


好きな子を好きって…言ってさ





その子のために~とか

恥ずかしげもなく言っちゃってさ



端から見たらさ

確かにバカだしキモいけど?



ドン引きアイテムを大事に抱えてさ

好きな子にあげるんだ~なんて言ってる

そんなタクミは




純粋に…見たらさ




自分の一番大事なものを

好きな子にあげようとする

ただただ優しいヤツなんだろうな




オレは…心のどっかで

少しだけそう思った






そういうのが・・・純粋な素直さだ

とかって


オレが本当に・・・それを羨ましいなんて

感じる事が出来たのは



きっと

うんと…あと(大人)になってからの

事だった気がするんだ






羨ましくなんかない



だけど



オレにはマネだってできなかった





そういう素直さが

この頃のオレには

ちっともなかったから

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