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ねぇもう嫌・・・

第4章 検査①




「実は昨日言いそびれたことがあって。」


「…はい。」


もう、なんでも良かった。


昨日のような事がきっと何度も起こる。


そう覚悟したつもりだった。



だけど…。



いくら医師とはいえ、人のあんな所まで見て、許されることなのだろうか。


あの不快感と、あの時の私の不甲斐なさが、どこかで先生を軽蔑しているらしい。


早く終わりにして早く帰ろう。


明らかに消極的な私を目前に、先生はやはり真剣に話を持ちかけていた。


「昨日ひなちゃんが話してくれたように、痛いこともある。」


僅かに頷いて相槌を打つ。


「だから、まずは詳しい検査をしてみてから今後の治療は改めて考えようと思う。」


嫌な事をされるのは承知の上だった。


とにかく早く終わらせたい。


「今日の検査は…」


「…」


何も言えなかった。


得体の知れぬ不安をかき消す強さを、私は持ち合わせていないのかもしれなかった。


「説明はここまでにしておいて。早速行こうか。」


先生が立ち上がり、釣られて私も立ち上がった。


拍動を全身で感じる。


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