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ねぇもう嫌・・・

第7章 検査②



受付で薬を貰って病院を後にした。


朝早く家を出たのに、太陽はもう真上まで上っていた。


早く治そう。早く治そう。


そう根強く心に決める度に、私の病気は悪化していく気がして。


自分の心の弱さを認めずには、当たり前に歩くことも困難になる。


夏の暑い日差しの中、陰鬱な思いを胸中に留めるのも難しく。


ただあの不快感が忘れられなくて、それがどうやら私を追い詰めているらしい。


それをずっと引きずって、何度もフラッシュバックし、その度に足が止まった。


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