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ねぇもう嫌・・・

第10章 心の声



私の後にもまだ患者さんはいる様で、私が診察室を出ると、すぐに次の人が診察室に入った。


通院する意味と価値なんか見いだせる気がしない。


完治しない病気を患って治療するのは苦しいけど、


でも不思議と"死"に値する気はしなかった。


私はふと回れ右をしてこの大きな建物を見上げた。


「…」



今はまっすぐ家に帰りたくない気分。


私は寄り道して帰ることにした。

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